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冷蔵庫を作っていました

今年の春から冷蔵庫を作っていました。
と云っても、私が作っていた訳ではないのですが設計開発を手伝っておりました。

たいがい私の仕事はそのようなところなのですが
冷蔵庫の冷凍機は先方が用意されることになりましたのでケースの方が担当です。

冷凍機と云うのはコンプレッサーで冷媒を圧縮し熱交換させて冷やし
次に冷媒が膨張する際に周りから熱を奪う作用を効率的に行う装置です。

ケースの方はデザイン的なところがあって
中身を見ることが出来る構造を作らなければなりません。
一般常識としてこの中身が見えるところはガラスで構成しますが
この部分は断熱性が極端に低下します。

一方、ガラス面には暖かい外気の水蒸気が冷やされて結露します。
つまり、ガラスコップに氷水を入れた時と同じようにコップ周りに水滴が付く状態です。

これも防がなくてはならないのですが水滴を付きにくくするためには
断熱性が良いペアガラスにする必要があります。
しかし、ペアガラスはかなり高価であろうと云うことになり
通常のガラスにヒーターを仕込んで対策することになりました。

全てが出来上がりテストすると全く性能が出ません。
予想以上に冷えません。

冷凍機の排熱が悪く、庫内に思った以上に悪い影響が出ました。
また、循環する冷たい空気の絶対量が少ないため
冷凍機の能力を出し切れておらず、なかなか冷えない状態になっていました。

ここから苦しみがはじまったのでした。

まず、目を付けたのが冷凍機を収納している室と
冷やすべき庫内との間の断熱性の向上です。

然し調べてみるとそれなりに断熱性は出ています。

その次に循環空気量を上げるため
冷凍機のファンを取替えていただきました。

これはある程度の効果を発揮し少なからず温度を下げることが出来ました。

最大の問題は冷凍機を収めている室の排熱処理でした。
冷凍機の運転で出た熱が庫内に漏れているのです。

冷凍機側の問題でもありますがケース側の問題でもあります。

今回の開発ではこの部分の責任範囲があいまいで
懸念されていたところでした。

想定内の問題ながら想定できなかったのは大失敗でした。

冷凍機のある室の熱のこもり対策として
予定になり廃熱ファンを追加しました。

これは設置してみると効果が大きく
目標近くまで冷却温度を下げることができました。

 

そうこうしているドタバタ状態の中で
もう一つの冷蔵庫の開発もはじまることになりました。

それについては次回にでも。